札幌が抱える致命的な問題
札幌では最近様々なイベントが開催されています。
たとえば
札幌デザインウィーク2014 | 10月22日〜26日 - 札幌駅前通地下歩行空間 ほか
だったり
札幌スタイル 10周年記念事業を実施します(10月22日~26日) | 札幌スタイル 公式ホームページ
あたりです。
こういった札幌で開催されるイベントをFacebookやTwitterなんかで見るたびに、けっこうな頻度で「デザイン」が残念だなぁと思います。
私自身デザイナーではありません。
ですが、マーケティングをやっているので「コミュニケーションデザイン」をやっているつもりではあります。
「アート」と「デザイン」の違いは「相手の理解を目的としているかどうか」だと考えています。
「アート」はあくまでも「自己表現」であり、そこには「相手の理解」は目的として設定されません。
対して「デザイン」は、「外部に対して何らかの影響を与えるため」に行われる表現技法であり、常に「相手」が存在します。
そうした観点からみると、「理解してもらいたい」と言う意思がくみ取れないんですね。
たとえば札幌デザインウィークさん。
サイトに行くとこんな感じです。
日付はわかりますね。
ではどこで?と言われた場合。
探してみると場所は日付の下にちっちゃく書いてあるだけです。
さらに「そもそも札幌デザインウィーク」って何?に対して調べてみようとすると、回答は探してもどこにもありません。
どんなコンセプトで誰が何を目的としてやっているのか、そうした情報がなく、ただイベントを並べているだけのページ。
主催者は中身に対するこだわりはあるんだと思いますが、デザインって「伝えること」だったり「理解してもらうこと」だったりが大事なんじゃないかと思うんですよね。
それがないと「自己満足」に終わってしまうんだと思います。
そうした観点で見てみると、「理解してもらうこと」を放棄したサイトになってしまって「そもそもデザインに拘ってるの?」と言う疑問がでてきてしまいます。
次に札幌スタイルさん。
ファーストビュー(スクロールなしで見れる範囲)がこんな感じです。
必要な情報は記載されてますね。
でも、これ読む気になりますか・・・?
10周年記念事業とうたっているにも関わらず、ザ・お役所といった感じの記事。
実際はこの倍以上同じような文章が続いています。
札幌デザインウィークさんが「WHAT」だとしたらこちらは「HOW」という感じでしょうか。
各プロダクトの広報として自身を位置づけているなら、こんな見せ方はしないと思います。
見に来た人は「認証しているってことはいい製品なんだよね?」だったり「どんなプロダクトだろう?」と言った期待感を持ってサイトに来ているわけです。
それに対して写真もなくメーカー名と商品名だけ提示して、「知りたかったら自分で調べてね」と言うのは広報のありかたとして正直残念だなぁと思うんですよね。
最近だと札幌国際芸術祭なんかもそうですが、札幌はこうした「相手に理解してもらうこと」を考えるのが苦手なのかなぁと思っていたりもします。
色んな人が色んなところで言っている通り、札幌に限らず北海道にはいいものがたくさんあるのに、それを発信する段で非常に残念になってしまっているのを感じます。
マーケ屋さんとしては、こうした分野で何か力になれればなぁと思いつつ、自分の非力さを嘆く毎日です。